- 出戻り転職は恥ずかしいこと?
- 周りの反応が気になって一歩踏み出せない…
「前の会社に戻って働きたい」と考えたとき、出戻りすることを恥ずかしいと感じたり、周囲の目が気になったりして行動できない方は多いです。私自身、出戻りしたいことを前職の方に伝えるのを恥ずかしいと思い、決断するまでに時間がかかりました。
私は現在、出戻り転職してから5年目を迎えます。戻る前よりも人間関係が良好で、恥ずかしいからと躊躇せずに出戻りして本当に良かったと感じています。
この記事では出戻り転職が恥ずかしいと感じる理由や、私が実際に出戻りした際の社員の反応について解説します。
この記事を読めば、恥ずかしいと思わないような出戻り転職の方法を理解できるようになります。
転職が失敗して居心地の良かった前職に戻りたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
出戻り転職は恥ずかしくてダサいこと?

出戻り転職は恥ずかしくてダサいことだと考えている方も多いと思います。
私自身、今でこそ前の会社に戻って良かったと感じていますが、当時は恥ずかしい気持ちと情けない気持ちでいっぱいでした。何度も戻るべきか迷い、いざ出戻りが決まった後も「やっぱり辞退した方が良いのかな」と葛藤していました。
出戻り転職が恥ずかしくてダサいと感じる理由に、以下の3つの理由が挙げられます。
- プライドが傷つく
- 社内の目線が気になる
- 失敗してしまったという気持ち
特に上記のなかでも、社内の目線が一番気になりました。「陰口を言われているんじゃないか」「戻ったら人間関係が悪化するんじゃないか」と出戻りするまでの間にネガティブな感情が何度も頭に浮かび、気持ちが沈んでいました。
いくら自分で考えても答えは出ないので、「何を言われても一から頑張る」と割り切ってプライドを捨てることにしました。せっかく社長から出戻りの許可が降りたのに、「やっぱり辞めたい」と思うことは失礼に当たるのではないか。前向きに考えるしかないと思うようにしたのです。
いざ戻ってみると悪口を言う人は誰もおらずむしろ歓迎されて、今では以前に働いていたときよりも人間関係が良好になっています。
これから出戻り転職したいと考えている方は、ネガティブな考えで頭がいっぱいになっていることでしょう。しかし、想像よりも遥かに周囲の社員は出戻りすることを気にしていないことも多いので、前職に戻ってきちんと頑張りたい方は、プライドを捨てて出戻りしたい気持ちを伝えてみることもおすすめです。
実際に出戻り転職した際の社員の反応

私が実際に出戻り転職した際に、社員の方からは以下のように声をかけられました。
- 「また一緒に頑張ろう」
- 「戻ってきてくれて助かる」
- 「良い会社あったらまた辞めていいから」
嫌味を言われると思って心配していたのが嘘のように、みなさん歓迎してくれたのです。元々人間関係が良いという理由で戻りたいと思ったのですが、まさか出戻り転職がここまで受け入れられるとは思いませんでした。
極端な良い方をすると、会社を辞めたということは「裏切り者扱い」されても仕方がないと思っていました。悪口を言われたり、人間関係が悪化したりする可能性も考えていたのです。そんな私に嫌味を一つも言うことなく受け入れてくれました。「前職に戻って本当に良かった」と思った瞬間です。
現在出戻りして5年目ですが、その間に出戻りに対して悪口のようなことを言われたことは一度もありません。むしろ「本当に戻ってきてくれて良かった」などのポジティブな言葉を何度かかけられたことはあります。
「出戻り転職は恥ずかしくてダサいことで、戻れても居心地の悪い環境で過ごすことになる」とばかり考えていました。しかしいざ戻ってみると他の社員は気にしておらず、むしろ出戻りしてみんなの仕事の負担を軽減させることで、感謝されることもあるんだなと感じました。
会社にとって相性が良い人や即戦力として活躍できる人は、出戻り転職は全く恥ずかしいことではないのです。
出戻り転職が近年注目されている原因
出戻り転職が近年では注目されてきています。人材紹介や求人サービスなどを運営している「エン・ジャパン株式会社」の調査によると、2016年に出戻りした人の割合が67%、2018年は72%と増加傾向にあります。
引用元:企業の出戻り(再雇用)実態調査2018。出戻り社員の受け入れ実績がある企業は2016年より増加。 一方、制度化は進まず。―人事向け総合情報サイト『人事のミカタ』アンケート―|エン・ジャパン
出戻り転職が増えている原因として、以下の3つの理由が挙げられます。
- 転職が一般的になっている
- 少子高齢化により人手不足が進んでいる
- 再雇用制度を取り入れる企業が増えている
昔と比べて転職することが一般的になっているため、「一度辞めた会社に戻る」働き方自体も受け入れられやすい時代になっているのです。さらに少子高齢化によって人手不足が進んでおり、即戦力となる元社員を積極的に採用する企業が増えている背景もあります。
株式会社マイナビの2024年1月の調査によると、再雇用制度(出戻り転職)を取り入れている会社は40.9%にも及びます。
引用元:2024年1月度 中途採用・転職活動の定点調査|株式会社マイナビ
人手不足が目立つIT業界を中心に再雇用制度が行われていましたが、近年では他業界でも出戻り転職が受け入れられているのです。
出戻り転職の4つのメリット

恥ずかしいと思われがちな出戻り転職ですが、きちんとメリットもあります。
- 新しい転職先を探す必要がない
- 即戦力として活躍できる
- 人間関係の負担が軽減される
- 他社で身につけたスキルを活かせる
新しい転職先を探す必要がない
新しい転職先を探す必要がないため、転職にかかる負担を大きく軽減できます。企業側は人柄や経験などを事前に把握しているので、採用までの工程を減らしながら短期間で就職できるのです。
一般的に転職活動は3ヶ月〜半年の期間がかかると言われています。しかし思うように転職活動が進まなければさらに長引いて負担が大きくなります。
私自身、LINEで元上司に出戻りしたい旨を伝えて次に社長と面談することで採用が決まったので、転職活動と言えるほどのことはしていません。事前に上司や社長が人となりを理解してくれていたので、最低限の時間だけで戻ることができました。
即戦力として活躍できる
退職前と同じ仕事内容で採用されたら、即戦力として活躍できます。新しい会社で不安を感じながら働く必要もなく、企業側としても育成コストを下げることができるので、お互いにとって利点があるのです。
私は出戻り前と同様の仕事を任せられており、教えなくても即戦力として働けているので、他の社員にかかる負担を減らせていることに喜ばれたこともあります。
人間関係の負担が軽減される
一般的な転職は実際に入社してみないと人間関係がわからないことが多いので、なかなか踏み出せないという方も多いでしょう。
しかし前の会社に戻る場合、すでにどのような人達が働いているのか把握しているため、新しい職場で勤務する不安やストレスを抑えられます。「新しい環境に馴染むのが苦手」と考えている方は、出戻り転職することで人間関係の負担を減らせるメリットがあります。
他社で身につけたスキルを活かせる
一度退職して新たな会社で働いていた場合、他社で身につけたスキルを活かせる利点もあります。
他社で学んだスキルを前職に取り入れられることをアピールすることで、会社に貢献できる人材として高評価を得られます。新たな企業で働くよりも、前の会社に戻ることでキャリアを向上させるチャンスも生まれるのです。
出戻り転職の4つのデメリット

出戻り転職のデメリットは以下の4つです。メリットだけでなく、デメリットも理解したうえで決断しましょう。
- 再度辞めたくなる場合がある
- 給与や待遇がリセットされる可能性がある
- みんなが歓迎してくれるとは限らない
- 以前と比べて内部事情が変化しているケースがある
再度辞めたくなる場合がある
前の会社に採用されたとしても再度辞めたくなる場合があります。人間関係の悪さや待遇などが改善されていないのに戻ると、また同じ内容で悩んでしまうためです。
私は「新たに挑戦したいことがある」という理由で退職しましたが、昇給がしづらいことや業界的に将来が不安といった悩みを持っていました。それでも、人間関係がこれまで勤めてきた会社で一番良好だったので戻ることを決意しましたが、いざ戻ってみると今でも退職前に抱えていた悩みはあります。
給料が高い職場や将来性が安定している会社がないかと、たまに求人票をチェックする日もあります。前職を退職した理由をきちんと整理して、ネガティブな面を考慮してでも戻ることのメリットの方が大きいか判断することが大切だと感じました。
給与や待遇がリセットされる可能性がある
出戻り転職することで、給与や待遇がリセットされる可能性も考えなければなりません。特に出戻りするまでに年数が経っている場合や、待遇を戻すことで長年働いている社員から不満が上がるケースがあれば、また一から始める必要があります。
前職に戻ることに引け目を感じて、給与や待遇については質問することが難しいかもしれませんが、入社後に不満を感じてすぐに退職しないためにも事前に確認しておきましょう。
みんなが歓迎してくれるとは限らない
社長や上司が受け入れてくれたとしても、みんなが歓迎してくれるとは限りません。
「都合のいい人だな…」と、なかには不信感を抱いている人が存在する可能性もあります。そのような人達から信頼されるためにも「きちんと恩返しするぞ」と前向きな気持ちでいることが大切です。
他の社員から100%納得してもらうことは不可能なので、「時間が解決する」と割り切って仕事に集中した方が好感を得られやすいでしょう。
以前と比べて内部事情が変化しているケースがある
以前と比べて内部事情が変化しており、入社後にギャップを感じるケースもあります。
具体的には、以下のような状況で違和感を感じやすいです。
- 新しく入社した社員が多く雰囲気が変わる
- 仕事の進め方が変わり以前のやり方が通用しない
- 以前より昇給・昇進の基準が厳しくなって思ったように評価されない
出戻り転職後の環境を安定させるためにも、自分の主張ばかりを通そうとせず、素直に変化を受け入れる柔軟な姿勢も必要です。
出戻り転職が失敗する人の特徴は?

出戻り転職が失敗する人の特徴は以下のとおりです。当てはまる場合はよく考えてから進める必要があります。
- 人間関係で揉めて退職した人
- ネガティブな理由で辞めた人
- 経験を積むことなく早期退職した人
人間関係で揉めて退職した人
人間関係を理由に退職した人は、トラブルになった社員がまだ在職していると再度揉める可能性があります。関係が悪化したまま辞めているのであれば、出戻りしても当時のわだかまりが解消されていないことが多いからです。
人間関係で揉めて辞めた場合は、出戻りせずに新たな転職先を探す方が退職を繰り返すことが減るでしょう。
ネガティブな理由で辞めた人
「仕事がつまらない」「給与が低い」などのネガティブな理由で辞めた場合、出戻り転職が失敗する可能性が高いです。退職した根本的な理由が解決されていないので、また同じ不満を抱えることになるからです。
企業側にネガティブな退職理由が知られていると、「また辞める」と思われて採用を見送られることになるでしょう。
経験を積むことなく早期退職した人
出戻り転職を受け入れるのであれば、企業は即戦力を採用したいと考えているため、経験を積むことなく早期退職した人は入社しづらいです。企業の求めるスキルや経験に達していないので、「わざわざ出戻り社員を採用する必要はない」と判断されます。
早期退職した場合は企業側から良いイメージを持たれていないので、出戻りしたい気持ちを伝えても取り合ってもらえない可能性が高いでしょう。
まとめ

出戻り転職が恥ずかしくてダサいかどうかは、ご自身の状況にもよります。
会社にきちんと貢献できており、上司や社長から「戻ってきて欲しい」とアピールされた場合は恥ずかしいと感じる必要はありません。
しかし、人間関係や待遇を理由に辞めたのに「また働きたい」と思っているのであれば、前職の社員たちから「今更何言ってんだ…」と不満が上がる可能性があります。
私自身、出戻り転職して今も人間関係が良好で小さな不満はあるものの、楽しく過ごせているので全く後悔はありません。
前職での人間関係が良好でスキルや経験が会社に貢献でき、「一からまた頑張ろう」と思って真面目に働けるのであれば出戻り転職は成功しやすいです。
前職に未練がある方は、ぜひ出戻りも視野に入れながら転職活動をしてみてください。