出戻り転職の面接で質問される内容｜好印象を与えるコツや落ちる人の特徴も解説

出戻りできる機会がもらえたものの、一般的な面接とは異なるので「どのように準備して良いかわからない」と不安を感じている方は多いです。

私は転職に失敗した後、前の会社に出戻りして現在5年目です。面接では社長と1対1で話し合い、辞めた経緯や戻る理由などを聞かれました。

この記事では、出戻り転職の面接で質問される内容や、採用担当者に好印象を与えるコツを解説しています。この記事を読めば、面接本番で慌てることがなくなります。

「面接当日が不安…」と感じている方は、ぜひ参考にしてください。

出戻り転職の面接で質問される内容

出戻り転職の面接で質問されることは以下のとおりです。事前に内容を把握しておけば、本番で焦ることがなくなります。

一度退職した理由

出戻り転職の面接では「なぜ一度辞めたのか？」という質問が高確率で聞かれます。一度辞めた社員に対して会社は「また辞めるのでは？」と不安を抱くため、ポジティブな退職理由を伝えることが必要です。

例えば、以下のような退職理由であれば納得してもらいやすいです。

「人間関係が悪かった」「給与が低かった」などの理由ではなく、上記のようなポジティブな内容を伝えましょう。家庭の事情であれば「今は状況が落ち着いたので、再び同じ環境で貢献したいと考えています」と言うことで自然な形でアピールできます。

再度戻ると決めた要因

一度辞めたのに、なぜ再度戻る決断に至ったのかをきちんと答えられるようにしましょう。出戻りする理由が一時的な感情ではなく「冷静に考えたうえでのベストな選択」ということを伝えると好感を持たれます。

例えば、以下のように説明すると採用されやすくなります。

「転職に失敗したから」ではなく、会社を一旦辞めたことで前職にどのような魅力を感じたのかを説明できるようにしましょう。

今後のキャリアプラン

会社側は「再入社後に長く働いてくれるか？」を確認したいため、具体的なキャリアプランを持っていると有利です。

例えば、「前回の経験を活かしながら会社に貢献したい」「苦手だった業務に積極的に挑戦したい」などと将来を見据えた動機を伝えると効果的でしょう。

「前職に戻りたい理由」とあわせて今後のキャリアプランを説明すれば、採用担当者の安心感に繋がります。

出戻り転職の面接で好印象を与えるコツ

出戻り転職の面接で好印象を与えるコツは以下の3つです。

転職先で学んだことを伝える

転職先で学んだことを伝えて、再雇用するメリットのある人材だと判断してもらいましょう。新たな視点を身に付けて戻ってきたとなれば、会社に貢献できるため採用されやすくなります。

例えば、「他社で〇〇の業務を経験し、〇〇のスキルが向上しました」と具体的に話すことで好印象を与えられます。また「前職と違った環境で働いたことで、前職のチームワークを大切にする社風が自分には合っていた」と一度辞めて学んだことを伝えることも効果的です。

一度辞めたことで新たな経験が身につき、以前よりも成長したことで会社にさらに貢献できる旨を伝えると、出戻りが成功しやすくなります。

過去の実績をアピールする

過去に会社へ貢献した実績をアピールすることも有効です。面接官が元の上司ではなく、人事担当者や別の部署の責任者である場合に好印象を与えられます。

売り上げに繋げられた経験や、業務効率化に役に立った出来事など、具体的なエピソードや数字を交えれば説得力が増します。過去の実績の自慢になりすぎないように、「当時の経験を活かしてさらに貢献したい」という姿勢をアピールしましょう。

謙虚な姿勢で対応する

出戻り転職の面接では、謙虚な姿勢で対応することが重要です。上から目線の態度や自信があり過ぎる姿はマイナス評価に繋がります。

好印象を与えるためには、まずは前職を辞めたことを謝罪して、今回面接の機会をいただいたことのお礼を伝えましょう。「また働かせていただく」という姿勢を忘れずに持つことで、誠実な印象を感じてもらえます。

会社への感謝の気持ちを忘れずに対応することで、採用される確率が高まります。

出戻り転職の面接で採用担当者が気にするポイント

出戻り転職の面接で、採用担当者が気にするポイントは以下のとおりです。企業側の意見も理解しておくと、面接対策がしやすくなります。

採用することで会社側にメリットがあるのか

採用担当者は、入社させることで会社側にメリットがあるかどうかを見極めます。新人を雇わずにあえて出戻り社員を採用する理由は、即戦力として期待しているからです。

「以前に同じ業務の経験があるから」という理由だけでもダメではありませんが、採用率を上げるためには「以前の経験を具体的にどのように活かせるか」を示すと効果的でしょう。

例えば、「チームワークを活かして業務に取り組むことが得意だったので、今後も協調性を大切にしながらスムーズに仕事を進めていく」などとアピールすると、採用担当者は入社後の働き方をイメージしやすいです。

出戻りすることによって会社側にメリットがあると伝われば、貢献できる人材として評価されます。

また同じ理由で退職するのではないか

入社しても「また同じ理由で退職するのではないか」と採用担当者は不安を感じている可能性があります。再度辞めてしまうと、新たに求人を出す手間やコストがかかるため「長期的に働いてくれるのか」を判断しようとします。

人間関係が辞めた理由なら、原因の人がまだ在籍している場合はまたすぐに退職するかもしれません。給与が不満だったのであれば、昇給する見込みがなければ再度転職を考えるケースもあります。

面接では、以前の退職理由が解消されていることを伝えて会社側の不安を和らげることがポイントです。

他の社員と問題なく働けるのか

採用担当者は、現在働いている社員たちと問題なく働けるかを気にします。過去に人間関係のトラブルがあった場合や、出戻りに反対する人がいれば採用は難しくなります。

人間関係が円滑だったことを知ってもらうためにも、面接するなかで「チームワークを大切にする姿勢」であったことを伝えましょう。

例えば「退職後も〇〇さんと頻繁に連絡を取っていて社内の事情を把握している」「在籍時には他の社員たちと協力しながら仕事を進めていた」とアピールすれば、出戻りしても問題ないと判断してもらえます。

このように、具体的なエピソードを説明できると採用担当者は安心してくれます。

【また辞めないために】出戻り転職の面接で確認しておくこと

出戻り転職の面接では「また辞めたい」と思わないためにも、以下の2点を確認しておきましょう。

給与や待遇はどうなるのか

出戻りする立場で聞きづらいかもしれませんが、給与や待遇がどうなるかは、長く働くうえで重要なポイントです。以前の会社に戻るからといって、給与や待遇が同じとは限らないためです。

以前と役職が違う場合や、ボーナスの条件が変わっている可能性もあります。事前に把握していれば「思っていたのと違った」ということを防げます。

採用担当者から給与や待遇の説明がなければ、こちらから謙虚に「以前と変わりはありますか？」と尋ねてみましょう。

働き方の変化はあるのか

出戻り転職では、必ずしも以前と同じ業務ができるとは限りません。以前の部署に新人が入社していれば、人手の足りない部署に異動になる可能性もあります。

例えば以前は事務職だったのに、人手不足だからと営業職に就いて欲しいとお願いされるケースもあります。「未経験の業務でも戻れるなら挑戦したい」という気持ちがあれば問題ありませんが、希望しない業務を任されると再び退職を考える原因になりかねません。

面接時に「以前と同じ業務で戻れますか？」と聞いておくと、入社後のギャップを防げるので安心して働くことができます。

出戻り転職の面接で落ちる人の特徴

出戻り転職の面接で落ちる人の特徴は以下のとおりです。

「戻りたい」だけが理由になっている

「戻りたい」という理由だけでは、納得してもらうことは難しいかもしれません。感情的な理由での出戻りは、入社しても「また辞めるのでは？」と不安を抱かせてしまいます。

同情して出戻りを許可してもらうことは難しいので、戻ることで会社側にどのようなメリットがあるのか説明が必要です。一度離れて前職の良さを再確認した理由や、即戦力として活躍できる点を伝えることで、採用される確率が上がるでしょう。

ネガティブな退職理由を伝える

出戻り転職の面接では、過去の退職理由について聞かれます。その際に「人間関係が悪くて」「仕事がつまらなくて」などのネガティブな理由を伝えると不採用になる可能性が高いです。

本音はネガティブな退職理由であっても前向きな理由に変換する必要があります。「新しい環境でスキルアップしたかった」「他業界を経験して視野を広げたかった」などとポジティブな理由を伝えましょう。

長期的に働く意思をアピールできていない

採用担当者は「復帰すれば長く働いているくれるのか？」という点を重視します。長期的に働く意思をアピールできなければ、採用を見送られる可能性が高いです。

「とりあえず戻りたい」のような軽い発言をしてしまうと、相手を不安にさせてしまいます。

長く働く意思をアピールするためには、入社後の具体的なキャリアプランを伝えることが効果的です。将来の目標や成長する意欲があることを説明すれば、「この人は長くいてくれそうだ」と安心してくれます。

まとめ

出戻り転職の面接で質問される内容は、主に以下の3つです。

面接時に大切なのは、ネガティブな発言をしないことです。退職理由や再入社の理由も、前向きに説明するようにしましょう。

出戻りしたいと思った背景には、前職に何かしらの魅力を感じたはずです。人間関係が良かったのか、仕事がやりやすかったなどの理由は人それぞれですが、その魅力を具体的に話すことができれば好印象を持ってもらえます。

あとは、「また働かせていただく」という謙虚な気持ちを忘れずに挑むようにしましょう。