マンションを高く売るには、事前に自分で相場を調べたり、複数社に不動産査定を依頼したりすることで、高値での売却に期待できます。
マンションを売る際のポイントを把握していないと、相場よりも安い価格で売却して損する可能性もありますし、売却活動が長引くケースもあります。
本記事では、マンションを高く売却するためのコツや、売却時におさえておくべき注意点を解説しています。
- マンションを高く売るコツ
- マンションを高く売るための注意点
マンションを高く売るための5つのコツ
マンションを高く売るための5つのコツは、以下のとおりです。
- 事前に自分で相場を調べておく
- 複数社に査定を依頼する
- スケジュールに余裕のある売却活動をする
- 高く売れやすい時期に売り出す
- 「仲介」を利用して売却する
なるべく手持ち資金を増やすためにも、5つのポイントを理解しておきましょう。
事前に自分で相場を調べておく
マンションを売却する際は、事前に自分で相場を調べておくことをおすすめします。
不動産会社に査定を依頼する際は、会社ごとに査定方法が異なるため、事前に相場を把握しておかないと提示された査定価格が適正かどうか判断できません。
また、買主から値下げ要求された際に、相場よりも大幅に安い価格であれば断われるので、損することを回避できます。
自分で相場を調べる方法として、以下の3つがあります。
- レインズ・マーケット・インフォメーション
- 土地総合情報システム
- 一括査定サイトで査定依頼
レインズ・マーケット・インフォメーションは、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しているWebサイトです。
過去に実際に取引されたマンションの売却価格を調べられるため、相場を把握する際に役立ちます。
土地総合情報システムは、国土交通省が運営しているWebサイトで、実際に不動産売買を行った方のアンケートが掲載されています。
実際に取引された方のアンケートであるため、価格情報の信ぴょう性が高く具体的な売却相場を調べられるのが特徴です。
売却予定のマンションの具体的な価格が知りたいのであれば、一括査定サイトで査定依頼しましょう。
一括査定サイトは、インターネット上で手軽に複数の不動産会社からマンションの査定を依頼することが可能です。
事前に自分で相場を調べて、安く売却するのを防ぎましょう。
複数社に査定を依頼する
マンションの査定を依頼する場合は、複数社に依頼することで高値での売却に期待できます。
先述したとおり、不動産会社によって査定方法が異なるため、1社のみの査定だと損をする可能性があります。
2〜3社程度から査定を依頼し、比較しながら不動産会社を選ぶことがおすすめです。
また、高額査定だからといって、安易に決めるのはおすすめしません。
査定額は、あくまで売却予想価格であるため、必ずしも提示された金額で売れるとは限らないからです。
査定額のみで決めず、不動産会社との相性や対応力などを総合的に判断して選ぶようにすることが、マンション売却で失敗しないためのコツです。
スケジュールに余裕のある売却活動をする
マンションを売る際は、スケジュールに余裕のある売却活動をしましょう。
売却期間に余裕がなければ、慌てて売り急ぐことになり、想定していた価格よりも安い金額で売却してしまう可能性があります。
また、値引き交渉にも応じてしまいがちになり、本来高く売れるはずのマンションが安い価格で取引される場合もあるでしょう。
マンションの売却には3ヶ月〜6ヶ月程度の期間がかかると言われています。
転勤などの理由で売却期限が決まっている場合は、期限から逆算して早めにスケジュールを立てておくことをおすすめします。
高く売れやすい時期に売り出す
高く売れやすい時期に売り出すことで、高値での売却に期待できます。
マンションの購入需要が高い時期は、新生活が始まる前の2月〜3月頃がピークと言われています。
新生活の4月に向けて新居を探す方が多いため、決まった売却期限がないのであれば2月〜3月頃を狙って売り出しましょう。
購入需要が高ければ、相場よりも多少価格が高くても売れやすく、値引き交渉もされづらいので、高く早く売却できる可能性があります。
「仲介」を利用して売却する
高くマンションを売りたい場合は、「仲介」を利用して売却しましょう。
マンションの売却には、「仲介」と「買取」の2種類の方法があります。
仲介は、不動産会社が売主と買主の間に入り、インターネットやチラシなどを活用して広範囲に渡って買主を探してくれるので、高値で購入してくれる買主を見つけやすいのがメリットです。
ただし、成約時には仲介手数料の支払いが発生します。
一方の買取は、不動産会社が直接マンションを買い取ってくれる方法で、買主を探す手間がかからないので短期間で売却できるメリットがあります。
ただし、買取相場は市場価格の7〜8割程度になるので、高くマンションを売りたい方にとっては不向きな方法です。
そのため、少しでも高く売りたいのであれば、高値での売却を狙える「仲介」を利用することをおすすめします。
マンションを高く売るための注意点
マンションを高く売るための注意点は、以下の5つです。
- 査定価格だけで不動産会社を決める
- 独自の判断でリフォームを施す
- 不具合や欠陥を隠したまま売る
- 相場よりも明らかに高い価格を設定する
- 内覧時に部屋が片付いていない
上記のポイントを理解していないと、余計な出費を支払って損したり、売却活動が長引いたりする場合があるので、しっかりと把握しておきましょう。
査定価格だけで不動産会社を決める
高額な査定結果だからといって、査定価格だけで不動産会社を決めないようにしましょう。
査定額は予想売却価格であるため、その後理由をつけて値引きされ、最終的には相場よりも大幅に低い金額で売却してしまう可能性もあります。
高くマンションを売るためには、担当者の人柄も重視しましょう。
信頼できる担当者であれば親身になって話を聞いてくれますし、なるべく売主の希望条件を汲み取ってくれるので、結果的に充実した売却活動が行える可能性が高いです。
また、不動産会社によって得手不得手があり、戸建て売却が得意な会社もあれば、土地売却が得意な会社もあります。
そのため、マンションを高く売りたいのであれば、マンション売却の実績が豊富な会社に依頼するようにしてください。
ホームページや口コミなどを参考にしながら、最適な不動産会社を選ぶようにしましょう。
独自の判断でリフォームを施す
独自の判断でリフォームを施すと、余計な出費を支払うことになり損する可能性があります。
リフォームした分を上乗せした価格で売り出すと、売却額が高くなり買主が見つからない場合があります。
また、買主の中には自分で好きにリフォームしたいと考えている方もいるため、リフォームをすると逆に売れなくなることもあるからです。
築年数が経過しているマンションで、リフォームを検討している場合は、まずは不動産会社に相談しましょう。
不動産会社であれば、リフォームを施すべきマンションなのか判断できるため、独自で判断せずに不動産会社のアドバイスを参考に検討しましょう。
不具合や欠陥を隠したまま売る
マンションの不具合や欠陥を隠したまま売ると、「契約不適合責任」に問われるケースがあります。
契約不適合責任とは、契約時に伝えていなかった不具合や欠陥が後から発覚した場合、売主が買主に対し負う必要がある責任のことです。
場合によっては、修繕費や損害賠償を請求されることもあり、最悪の場合は契約解除されることもあります。
マンションの不具合を隠して売却することは、売主と買主にとってデメリットしかないので、必ず告知した上で購入してもらいましょう。
相場よりも明らかに高い価格を設定する
高値で売却したいからといって、相場よりも明らかに高い価格を設定すると買主が見つかりません。
相場価格よりもかけ離れた価格だとなかなか買主が見つからず、売却活動が長引くことになり、最終的には値下げしないと売れない可能性があります。
そのため、自分で相場を調べたり、不動産会社の査定結果を参考にしたりして、適正な価格を設定することが高く早く売るためのポイントです。
内覧時に部屋が片付いていない
内覧時に部屋が片付いていないと、買主に悪い印象を与えてしまいます。
部屋が散らかっていると購入後のイメージもしづらく、不衛生に見えるため印象が良くありません。
スムーズに取引が進むようにするには、床にはなるべく物を置かないようにし、クローゼットの中も物を無理やり押し込んで片付けてしまわないように、不要品は処分しておくことをおすすめします。
特にキッチンやお風呂、トイレなどの水回りは汚れが目立ちやすいので、念入りに掃除して内覧時に備えておきましょう。
まとめ
マンションを高く売るには、不動産会社に頼り切らず自分で相場を調べたり、複数社から査定を依頼し、比較した上で信頼できる不動産会社を選んだりすることがポイントです。
また、高値で売却したいのであれば、相場よりも安くなる「買取」ではなく、自由に価格を設定できる「仲介」で売るようにしましょう。
なるべく高く売りたいと考え、独自の判断でリフォームを施すと、費用分を上乗せすることで売却価格が高くなり、売れ残る可能性もあるため、不動産会社とよく相談した上で検討してください。