区分マンション投資でよくある失敗例を紹介。失敗しないための注意点も解説

区分マンション投資は、戸建やマンション・アパート一棟投資に比べ、低予算で挑戦できて管理も楽な傾向があります。

しかし、購入前にきちんとリスクを把握しておかないと失敗に終わる場合もあります。

本記事では、これから区分マンション投資に挑戦したい方に向けて、区分マンション投資のよくある失敗例や注意点などを紹介していきます。

記事を参考に、リスクを回避するポイントを押さえておいてください。

目次

区分マンション投資とは

区分マンション投資とは、マンションの1部屋単位から購入し、入居者に貸し出すことで家賃収入を得る投資方法です。

一棟投資と違い1部屋から購入ができるため、少額から始められるという特徴があります。

また、毎月の管理費と修繕積立金を支払っておけば、共有部分の清掃や外壁などの手入れは管理会社が行ってくれるため、自身は購入した部屋のことだけを考えれば良いのです。

管理する手間が比較的かからないため、サラリーマンの副業としてもおすすめできます。

一方で入居者がいなければ、収入がゼロになってしまう可能性があるため、ある程度の余剰資金を確保しておくと安心できます。

少額から始められて手間がかからないという特徴があるため、リスクを押さえた楽な不動産投資がしたいという方におすすめです。

区分マンション投資のメリット

ここでは区分マンション投資のメリットを4つ紹介します。

区分マンション投資のメリット
  • 比較的管理が楽
  • 物件数が豊富にある
  • 低価格
  • 税金が安い

4つのポイントを押さえて、区分マンションならではのメリットを知っておきましょう。

比較的管理が楽

区分マンション投資は、一棟所有や戸建て所有の不動産投資に比べると、比較的管理が楽な傾向があります。

毎月の管理費と修繕積立金を支払っておけば、共有部分の清掃や消防点検、10〜15年に1度ある大規模修繕などの手間がかかることを管理会社が行ってくれます。

オーナー自らが管理する範囲が少ないため、自分の所有している部屋だけを管理すれば良いのです。

管理する手間がかからないので、多忙なサラリーマンの方にも向いている投資方法と言えるでしょう。

物件数が豊富にある

区分マンションは、物件数が豊富にあるため、自分に最適な不動産を見つけやすいのが特徴です。

新築から中古まで豊富に存在し、価格帯や地域ごとに多くの物件が存在しています。

その時は良い物件が出ていなくても、順次新しい物件がポータルサイトなどに更新されてきますので、比較的早めに自分好みの物件に出会える可能性が高いです。

多くの物件の中から比較できるため、最良の物件を見つけやすい傾向があります。

低価格な物件が多い

区分マンション投資は、1部屋単位の投資ができるため、低価格な物件も多く存在します。

なかには、100万円台からの物件もあるので、アパートやマンション一棟投資に比べると非常に安価です。

低価格な物件が多いため、資金が少ない方でも始めやすいというメリットがあります。

税金が安い

区分マンション投資は、他の不動産投資に比べて税金が安い傾向があります。

区分マンションの土地は、部屋ごとのオーナーが共有で所持しているため、評価額が低くなるのです。

そのため、購入したときの所得税や登録免許税、固定資産税や都市計画税が安くなります。

物件自体が低価格なだけでなく、税金面も抑えられるメリットがあります。

区分マンション投資のデメリット

メリットだけでなく、デメリットを知っておくことも重要です。

区分マンション投資のデメリットは以下の4つです。

区分マンション投資のデメリット
  • 管理費・修繕積立金が高い
  • 裁量が制限される
  • 事件や事故があれば他の住戸に迷惑がかかる
  • 空室のリスクがある

デメリットも理解して、リスクを想定しておきましょう。

管理費・修繕積立金が高い

区分マンション投資は、管理費・修繕積立金が高いのがデメリットです。

区分マンション投資のメリットとして、管理会社が清掃や点検などの作業をやってくれるのですが、その分管理費や修繕積立金の金額は高い傾向があります。

また、マンション自体が古ければ古いほど、戸数が少なければ少ないほど、金額が高くなるという特徴があります。
エレベーターがついている場合は、点検や交換部品が出てくるため、さらに高額になります。

マンションごとに管理費や修繕積立金は決まっているため、価格交渉ができないことも覚えておきましょう。

裁量が制限される

区分マンション投資は、マンションに対する自身の裁量が制限されるという特徴があります。

たとえば、「古くなったから建て替えたい」と思っても、他の部屋のオーナーの5分の4以上の賛成による決議がなければ、自分の意思だけでは建て替えることはできません。

また購入した部屋ですら、自由に権限があるとは限らないのです。

自分の部屋だけリフォームしたり、大幅な家賃値下げをすると、他の部屋よりも自分の部屋が優先的に選ばれやすくなるため、他のオーナーから文句を言われる場合があります。

管理自体は楽ですが、自由に運営できないという欠点があります。

事件や事故があれば他の住戸に迷惑がかかる

区分マンション内で、事件や事故があれば他の住戸に迷惑がかかる可能性があります。

特に上下左右の部屋の価格に影響が出る場合があります。

また、室内で自殺されてしまうと、「心理的瑕疵物件」として扱われてしまうため、次の入居者が決まりづらくなるだけでなく、売却の際にも不利になります。

最悪の場合が起きたときのために、あらかじめ管理会社に確認や相談をしておきましょう。

空室のリスクがある

区分マンションを一部屋しか所有していない場合、入居者がいなければ収入がゼロになります。

収入が無くても管理費や修繕費は支払わないといけないため、自腹で捻出することになります。

そのため、1部屋だけでなく複数の住戸を所有してリスクを分散させたり、余剰資金を確保したりなどと、対処法を考えておくことが大切です。

区分マンション投資で良くある失敗例

区分マンション投資で良くある失敗の事例を紹介します。

失敗する原因は主に以下の5つです。

区分マンション投資のよくある失敗事例
  • 利回りだけで物件を購入
  • 現地調査することなく購入
  • 空室リスクを想定せずに購入
  • 不動産会社選びを間違える
  • 節税効果のみを期待して物件を購入

失敗しない不動産投資をするために、内容をおさえておきましょう。

利回りだけで物件を購入

利回りだけで物件を選んでしまうと、失敗する可能性があります。

目先の利益だけを考えて、空室や修繕費用のリスクを加味しなければ赤字になります。

空室の場合の対処法やリフォームする場合の費用など、さまざまな角度からリスクを判断する必要があるのです。

短期で多くの収益を目指すのではなく、長期的に利益をあげるための判断が大切です。

現地調査することなく購入

不動産を購入する前に、現地調査することをおすすめします。

共有部分が綺麗になっているか、マンション全体の部屋はどの程度埋まっているかなど、現地へ足を運び確認しましょう。

また、マンションの近くに大学が存在している場合は、大学がなくなってしまうと一気に空室リスクが高まります。
今後無くなってしまう可能性や、移転の予定はないかなど調査しておくと安心です。

実際に足を運ぶことにより、不動産業者から聞く情報や、紙面の資料よりもリアルな情報を知れます。

空室リスクを想定せずに購入

空室リスクを考えずに物件を購入すると失敗する確率が上がります。

前述していますが、空室になると今まで安定した収益を上げていても、一気にゼロになります。

空室を回避するには、立地選びが非常に重要です。

エリア選びのポイント
  • 駅に近い物件
  • 人口が減少していないエリアの物件
  • 人気のあるエリアの物件

上記の条件をクリアした物件が空室リスクを回避しやすい物件です。

しかし良い物件は、価格が高く競争も激しいので、エリアの事情に詳しい不動産業者を見つけながら、根気よく物件を探していく必要があります。

不動産会社選びを間違える

不動産会社の選び方で、不動産投資が成功するかどうかが決まると言っても過言ではありません。

悪質な不動産会社を選んでしまうと多額の損失を生じ、最悪の場合自己破産に追い込まれる可能性もあります。

たとえば、「メリットばかり話しリスクを教えてくれない」「住宅ローンを勧めてくる」「架空の不動産を購入させ、その後連絡が取れなくなる」などです。

上記のような不動産会社を選ばないためにも、一社だけで決めることはせずに、複数社比較して自身に合った不動産会社を選ぶことが重要です。

節税効果のみを期待して物件を購入

不動産投資は、サラリーマンの方であれば節税効果を期待できると言われています。

しかし、節税効果ばかりを期待して、不動産投資を始めるのは非常に危険です。

節税になる仕組みとして、不動産収入から経費などを差し引いた金額が赤字になれば節税効果を期待できます。逆に言うと、赤字であることが前提となるのです。

たしかに節税効果を期待できますが、不動産投資での赤字を長期間続けると経営破綻する可能性があるのでおすすめできません。

あくまで不動産投資の目的は、長期的に利益を上げることです。節税効果だけを求めると失敗するリスクがあるため、まずは利益を上げることに集中しましょう。

区分マンション投資で失敗しないための注意点

区分マンション投資で失敗しないための注意点を解説します。

注意点は以下の4つです。

区分マンション投資で失敗しないための注意点
  • 購入する物件の相場を調べておく
  • 現地調査をしっかりと行う
  • 需要が見込まれるエリアの物件を選択
  • 自身で念入りにシミュレーションを実施する

4つのポイントを押さえて、不動産投資を成功させましょう。

購入する物件の相場を調べておく

物件を購入する前に、相場を調べておくことが大切です。

自身が購入する物件に近い状態の部屋をリサーチして、市場価格と比べ高すぎるのであればその物件は購入するべきではないことが分かります。

また安すぎるのであれば、何か安い背景があるのではないかと疑うことが重要です。

市場価値と比較し、相場を押さえてから購入を検討しましょう。

現地調査をしっかりと行う

「現地調査はいらない」と考えるオーナーさんもいますが、実際現地に足を運んで物件を確認することは非常に大切です。

物件の外観や清掃具合、空室状態など自身の目で確認しないとわからないことがたくさんあるためです。

また現地調査に行く際は、不動産業者に物件のヒアリングを行うことをおすすめします。
エリアの特徴や状況、満室にするためにやるべきことなどを聞き出しましょう。

自身でしっかりと現地を確認し、不動産業者ならではが知っている情報をヒアリングすることが重要です。

需要が見込まれるエリアの物件を選択

入居者にとって需要があるエリアを選ぶことは、不動産投資を成功させるポイントです。

商業施設や公共施設が近くにある物件、主要駅に近い物件であれば入居者が退去した後もすぐに新しい人が見つかるでしょう。

特に大都市の中心部や、主要駅の近くは需要が高い傾向にあります。

一方都心から外れた場所でも、需要が高いエリアは存在します。
再開発によって、商業施設や駅、マンションや道路が整備されると人が集まってくるので、需要が見込まれるのです。

再開発の情報は行政などのホームページで確認できるため、物件を探すときに活用しましょう。

自身で念入りにシミュレーションを実施する

物件購入前に、念入りなシミュレーションを実施すると良いでしょう。

シミュレーションを実施することで、詳細な収支計画が立てられ、さまざまなリスクに対しての対処法がとれるようになります。

利回りを出す際は、固定資産税や都市計画税、火災保険料や修繕積立金などの経費も差し引いた「実質利回り」で計算すると、より正確な収益性を確認できます。

念入りなシミュレーションを行うことで、安全な不動産投資ができるようになります。

まとめ

本記事では、区分マンション投資のよくある失敗例や注意点について紹介しました。

区分マンション投資は、低価格な物件が多く、管理が楽なため初心者投資家でも挑戦しやすい物件です。
一方、マンション一棟や戸建投資と同じく物件選びを間違えてしまうと、自腹で費用を捻出、または経営破綻になるリスクもあります。

失敗しないためにも、購入前に現地調査を実施することや、シミュレーションすることが重要になります。

不動産会社に頼りきらずに、自身で考えて行動することが投資を成功させるポイントです。

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